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有機合成をしてる日本酒好きな北大生が,思いついたこと垂れ流します。
3年次に就活して内定貰ったのに,やっぱ研究したいと思って大学院に進学したり ,
インドに留学するために休学したり。絶賛人生迷走中。

有機合成をしてる身として、興味がある人はぜひ読んでほしい小説「ジェノサイド」

読書 研究 息抜き 大学生活

どうもこんにちは。すがです。 

 

創薬とか興味あるけど、研究室ではどういうことをやっているんだろう?と思う人。めちゃくちゃお勧めの小説があります。

それがこれ。 

ジェノサイド

ジェノサイド

 

 文庫だと上下2冊。

ジェノサイド 上 (角川文庫)

ジェノサイド 上 (角川文庫)

 
ジェノサイド 下 (角川文庫)

ジェノサイド 下 (角川文庫)

 

ストーリーはかなり超展開で印象的だったけど、そこはまあ置いときます。

多少は有機合成をやってる観点から、この小説がいいなと思う理由を2つほど挙げていきますよー

以下、ネタばれを含むので、気にしない人だけどうぞ。

 

 

 

研究シーンのリアルさ。

この物語は3人称で展開されてます。

そのうちの一人である古賀研人は、薬学部に所属する修士2年。

専攻は有機合成で、研究内容は創薬化学

もうね、これだけで親近感が湧くね。笑

 

実際に描かれているシーンの一部。

研人は合成した化合物を、カラムクロマトグラフィーという手法で精製した。

細長いガラス管の中で、混合物だった試料がクロロホルムによって溶かされ、分離し、きれいな層を形作っている。

0.2パーセントのメタノールを足したのが正解だった。

有機合成っていうと、フラスコの中で何かモノを溶かしたり、反応させたりっていうイメージだと思う。フリー素材でそれっぽい画像がなかなか無い。。

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僕の学科では、2,3年次に授業として合成の実験はする。

けど、精製の作業って時間が掛かるからやらないんですよね。

めちゃくちゃ重要な作業で、研究室ではしょっちゅうやってる。

多いときは1日に3,4回ぐらい。

なのでイメージしにくいと思うけどあえて引用しました。

 

最後のメタノールもめっちゃ重要なんですよね。

そこら辺の詳しい話もそのうちしてみたい。 

 

他にも、研究するときにどんなことを気にしているんだろう?

という、思考過程も描かれてます。 

研究者の頭の中はどんな感じか気になる人はぜひ。

 

 

夢の創薬ソフト「GIFT」の登場

創薬研究を家づくりに例えるとこんな感じですかね。

家=作りたい薬

木材や鉄骨=薬を作るときに必要な試薬

設計図=合成手順

大工さん兼、建築デザイナー=研究者

 

なんとなく伝わればいいなーと思うのですが、新薬、つまりお客さんが欲しい家、というものに明確な答えはない!!

なので、お客さんからの要求を聞きながら、それをもとにデザインしていくと思います。

 

ですが、「GIFT」はこの概念を覆します。

お客さんからの要求を入力したら、理想の設計図を教えてくれる!!

 

個人的にはめちゃくちゃ考えさせられました。
研究者は頭を全然使わず、手を動かすだけで誰でも薬が作れるということになるから。

 

もちろんこの話はフィクションだし、他にも研究者にとっては眉唾ものの機能がついてて。だから、このソフトを作るのはほぼ不可能だと思ってます。

 

ほぼ、と書いた理由は一応これでも研究してるので。

もしこのソフトができる頃には、有機合成化学者の仕事が少なくなってるはず。

 

専門を極めたいなーとは何となく思っていました。

単純にそっちの方がいいと思っていたから。

でも「WORKSHIFT」や「ジェノサイド」を読んでから、その必要性をますます感じます。

それと同時に、自分の専門における優位性が失われたら!?とか。

世の中に絶対はない、ということを改めて考えるきっかけになった。

これがいいなと思った2つ目の理由ですかね。

 

興味が出た人は読んでみてくださいな。 

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